こんにちは。
刑務所に行った人の帰りを待つ人を「待ち人」と言いますが、ある日突然大切な人が逮捕されて、右も左もわからず
一人、どうしようと悩んで、ネットで色々検索して。
誰かにに相談したいけど「大切な人が犯罪を犯して刑務所に行った」なんて事、当然なかなか人には言えなくて。
答えは見つからないし、そもそも自分はどうしたいのか?どうすれば良いのかもわからないのでグラグラ心は動いたままで、なかなか心の決心が付かない「待ち人」
今の旦那では無いのですが、私も過去に2回ほど
この待ち人を経験したことがあります。
今日は「待ち人」になってしまった。または待とうかどうしようか悩んでいる人たちに、少しでも気持ちが軽く前に進んで欲しいと思って書きました。
待ち人って何?自分が出来る事をしてあげたら良い。
私は過去に刑務所に行った人の帰りを2年半待ち切った経験(待ち人成功)と、3年半待ったけど途中で事情があり社会で帰りを待つ事のできなかった(挫折した)経験がそれぞれ2回あります。
逆に社会に大切な人を残して、自分が「待たせた」経験もあります。
「社会に自分の帰りを待ってくれている人」が居るのと居ないのでは刑務所での生活態度や心の安定に大きく繋がるものです。
それ位、刑務所の中の人たちにとって待ち人は大きな存在になってきます。
待ち人の負担が大きくなるわけ。相談できる人がいない事
一方で待っている側の負担も半端ではありませんよね。
差し入れをするのにもお金がかかりますし、面会に行くのでも近くじゃない事が多いのでほぼ半日かけて面会に行くのでとても大変です。
社会の人たちは、仕事をしたり育児をしたり本当に忙しい毎日を送っていますが
中の人たちは毎日、同じ事の繰り返しで考える事といえば
食べ物の事か、社会にいた時の事(中の人は時間が完全に逮捕当時で止まっている為)自由に出来る事も限られてくるので気楽と言えば気楽かも知れません。
時にはワガママや甘えを社会に出す事で、この待ち人に大きな負担をかける事になるのです。
そして社会で待っている。と言うことは常に不安が付きまといます。
「出所したら、ちゃんと働いてくれるだろうか?」
「今度こそ真面目に生活してくれるだろうか?」
結婚していて子供がいる人なら
「生活費が苦しい。このまま待っているより一旦離婚して母子家庭になった方が手当が出て、今よりマシな生活が出来るんじゃないんやろうか?」
「子供にとって待つことは本当に正解なんだろうか?」
みたいな・・ね。
旦那さんが懲役に言った場合は近所付き合いも面倒になり
待ち人側は、何も悪くないのに肩身の狭い思いもしなければいけません。
彼氏が懲役に行った場合も似たような感じで
から始まって、これもまた面倒臭い話になってきます。
そうです。面倒くさい。隠さないといけない事実は変わることはありません。
刑務所にいく=社会に出たら隠さないといけない事実。
だから面倒くさいんです。
なので懲役に行った相手だけでなく、社会で待っている待ち人や家族までが段々と社会から孤立したような生活になって行く事もあります。
大切な人は犯罪を犯したから、刑務所にいるのです。
わかってるけど、誰かに相談しなければ自分が潰れてしまいそう。
でもそれも簡単に出来ない。
なので当時の私はネットで検索ばかりしていました。
そして自分の無料ブログを立ち上げて「待ち人ブログ」をひたすら書きなぐっていた時期もありました。
すると、どんどんと待ち人が集まっていき、顔も知らない待ち人同士の交流が途端に増えていき心はとても軽くなって不安も軽減されて行ったのを覚えています。
その時に強く思いました。
自分一人で待ち人を続けて行くのは無理だ。誰かに話したい。
聞いて欲しい。相談したい。
話せる相手や共感できる人たちがいると心の負担はグッと減ります。
今、待ち人をしてる人 待とうかどうか悩んでいる人
「相談できる人、話せる人は一人でもいますか?」
出所してから、真面目に更生してくれる保証はどこにもない事が不安
社会で帰りを待つと言うことは、簡単な事ではありませんよね。
今自分は、遠距離恋愛だと言う人もいるだろうし、旦那は病気で入院中だと言う人もいる。
心知れた間柄の人ならば、正直に「彼氏(旦那)は懲役に行ってる」と言えますが、なかなか普通に社会で生活している人たちには言えません。
誰にも言えない状態が長く続くことにもだんだん疲れてきたりします。
待つと決める事にも大きな不安があるのに、出所してからの保証も何もない。
それでも待ち続けることを選んだ人達は、懸命に刑務所に行った人たちを
支えてくれています。
待たせている側からすると、この支えで精神面を保っていると行っても過言じゃないくらい待ち人の存在は大きいもの。
待ち人とは、刑務所に行った人を信じて励まして、時には突き放し
もう2度と社会から外れるような事がない様に支えてあげる人たちです。
人には話せなくても待つと決めたのなら、自分に自信を持っていいんです。
社会に帰ってきても私がいるから絶対大丈夫!と自信を持って良い!
待つと決めたら社会に帰ってきてからの不安は一旦置いといて
自分の生活を中心に支えてあげたら良いんです。
帰ってきてからの事をずっと不安になり、疑心暗鬼になりながら
待ち人を続けることは相当な負担が心に乗しかかります。
援助を何もせずに、ただ黙って帰りだけを待つ方法もある
世間には大きな声で「待ち人です!」って言えない事で寂しく不安も大きい事と思いますが待ち人は、正直待ってもいいし待たなくてもいいんです。
これはどう言う事かと言うと
確かに待ち人の存在は大きな支えにはなりますが、待つ事(手紙、面会、差し入れ)で自分の精神衛生上よくないのなら、疲れてきたのなら、待たなくてもいい。
思いつめて苦しいのなら「社会で帰りを待ってるから」それだけ言って
差し入れや面会や手紙、自分の出来る事とできない事をはっきりさせた方が良いと言う事です。
一旦ストップさせても良いんです。
心が疲れてきて待てなくなるよりか、一旦待つ事、支える事をストップしても良いんです。
大丈夫です。相手は刑を務めています。刑務所では作業をしているわけです。
それは働いている事と同じで「作業報奨金」と言うお給料が少ないながらも毎月出ますし、なんなら「官物」と言って
必要なものを刑務所に無料で借りれるようになっています。
つまり、刑務所内で生活して行く上で必要最低限のものは用意されているし
報奨金で本や便箋を購入する事だって出来ます。
刑務所もお金がモノを言う時代、特に男子刑務所はお金がないと肩身の狭い思いをするんや!みたいな事を男は言いますが
大丈夫。刑務所はお金がなくても死にはしないし生活も十分できるから!
心配しなくても大丈夫なんです。
肩身の狭い思いをしなければならなくなったのは、自分が社会でした行動がそのまま返ってきているだけ。と時にはお金にも自分にも厳しくなることも大事です。
どうしても社会で待つことに疲れてしまったら、待つことを休む事も
しばらく、ゆっくり考え直す事も出来ます。
やらなくちゃ!待たなくちゃ!行かなくちゃ!では疲れませんか?
大切なのは社会で生活している、待ち人が疲れない事。
自分を優先しないで相手のペースに合わせていては必ずどこかで消耗してきます。
「でも、手紙や差し入れは私がしてあげないと誰もする人がいない!放って置けない」
そう思うなら、まず
自分のペースでしてあげてください。
相手のペースで言われるがままに動くと、心身ともに疲れてしまいます。
最後までしっかり社会で自分が受け皿になってこの先も頑張って行きたいなら待つ事に疲れない程度に支えてあげる事が一番大切なポイントです。
待つ事は簡単なことではない。辛いことが多いわけ
簡単に出所まで待ってる!社会に帰ってきたらまた一緒に人生をやり直そう!
なんて言っても、半年・・1年・・と待っていると
今度は現実的に大変さを感じることが多くなってきます。
寂しさ。待つことは寂しいこと
相談したい事があっても手紙を書いて、ポストに入れて、返事を待って
毎日ポストをのぞいて・・
そうです。すぐに答えは返ってきません。
ポストに返事が返ってくる頃には、その問題はもう解決していた・・。なんて事も。
面会に行っても、たった30分やそこらじゃ、大して不満や悩み、ましてや喧嘩なんて出来ません。
なので必然的、悩みを打ち明けられずに
無難な会話しかしなくなるので、気持ち的にも「寂しい」がどんどん大きくなっていきます。
お金の問題は自分の判断が大切
お金の面でも旦那や彼氏がいなくなると安定しなくなってくるところがあります。
差し入れにもお金はかかりますし、刑務所の中にいてもお金を送って欲しいと言われたりします。
すごく思いますよね?
お金の面で、しんどくなってきたら遠慮せずに「お金は援助できない」と言いましょう。社会で生きて行くのでも必死なのに
そうそうお金ばっかりは援助できません。
このお金の悩みは現実的で「差し入れする金ぐらい知れてるやろ」と初めは簡単に考えていたりもしますが
実際に毎月、金銭と差し入れ、面会の交通費、手紙、差し入れを郵送するなら(本など)送料もかかってきます。
年間にすると結構な金額に!
これが結婚している人だと、ただでさえ母子家庭同然なのに
刑務所に行ってまでお金お金。それなら子供にお金を使いたいと思うのが普通です。
待ち人にとってお金の問題と寂しさは常に付きまとう問題です。
そこも、社会で生活している自分達がまず第一と考えて
自分が出来る範囲で出来る事をしてあげるのが、待ち人として待ち続けられるポイントです。
本当に辛いのは社会で待っている人たちなわけですから
間違えても「刑務所なんかに行って可哀想・・」なんて思ってダメ。
好き放題お金を差し入れしても
何も本人の為にはならず、社会での待ち人生活がどんどん辛く、しんどくなってくるのでその辺のさじ加減の判断は待ち人をする上で重要になってくるのではないでしょうか?
一番の支えとなるのは待ち人からの手紙
外部からの連絡は手紙か面会でしか取れないのも刑務所。
この手紙が受刑者にとって、社会の様子をリアルに感じられる楽しみ、心の支えになります。
この手紙も色々と決まりはありますが、面会より気楽に出来て
なおかつ、待ち人にとってもいつでも書けて
相手の気持ちをしっかりと知る事が出来、待つ事への最大のモチベーション維持に繋がる方法ですね。
待ち人側から送る手紙の枚数や回数に制限はない
手紙は夜中にいきなり書きたくなるもの(笑)
あれはなんなんでしょうか?何か思う事があれば夜中でも手紙をすぐに書いていた私。
でも何も知らなかった初めの頃は、手紙で失敗もたくさんしました。
写真やプリクラも同封して良いけど、プリクラはチラッと見て終わり。
プリクラは本人の持ち物(領置)に保管される。
どうしてもプリクラを送りたいときは、手紙に貼らずに同封だけして送る方が良いです。
手紙にプリクラが貼ってあったら、刑務所によってはチラッと見て領置されるから手元に置いておけない手紙になります。

友達からの手紙もあらかじめ本人が刑務所の身分長に登録していれば
次回からも受け取れるので、友達として支えてあげてる人も手紙を書いてあげると
本人は喜びます。
ただ本妻、内妻、引受人、親族以外からの手紙も受け取れるけれど
その登録者以外の手紙の主に犯罪履歴があることが判明した場合(刑務所側が名前を検索すると犯罪歴が分かる)手紙は本人の元には届かないので注意が必要です。
子供の成長や自分の近状報告、なんでも良い。
かけるときは一枚でも書いてあげれば良い。
外部からの手紙を受刑者が受信する枚数には制限はありません。
受刑者は毎日「今日は手紙くるかな?」と考え毎日を過ごしています。
そして、手紙は読んだら終わり。ではなく
大体の受刑者はなんども読み返しています。
そこから、心の中で反省したり学んだり
手紙の数だけ、色々な事を心に誓ったりしています。
待ち人からしたら、普通の会話程度の手紙でも
何もない塀の中では、涙を流すこともあり、嬉しさで飛び跳ねそうになることもあり
逆に腹が立ったり、悲しかったり、辛かったり・・。
手紙1つで、心情が大きく変わるのも刑務所です。
できれば、「よし明日も頑張ろう!」そう思えるような前向きな手紙を受刑者は欲しがっています。
で、す、が!
それは待ち人次第ですね(笑)
記念切手やキャラクターものの切手を同封するとめちゃくちゃ喜ばれます!郵便局にたくさんあるよ。

社会復帰する時に待っていてくれる人が居ると言う事(まとめ)
社会に待ち人がいる。だから頑張れる。
喧嘩になりそうになった時、待ち人や家族のことを考えて
「1日でも早く帰ろう」と自分の感情を抑えられる。
刑務所は人間関係が丸裸になる場所、嫌なことなんて山ほどある・・
でも社会で待ってくれている人の顔を思い出すだけで
「一人じゃない。待ってくれている人が居る」
いろんな想いの中、受刑者は日々生活をしています。
待つことは簡単なことではありませんが、社会に帰ってきた時に
「あんな事もあったね」と笑える日が必ずきます。
待ち人がしんどくなったら、休みながら支えてあげてください。
大切な人が側で笑ってる。そんな日が1日でも早く訪れます様に・・。
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